トップ > 社長のためのWEB道場(考えかた編) > どのようにWEBサイトを活用すればいいのか?(2)

WEBサイトは企業のマーケティングに大いに活用できるツールですし、活用すべきツールともいえます。
ここで、「WEBマーケティング」とはどういうことを意味するか、について、触れておきたいと思います。
「マーケティング」の定義も諸説ありますし、「WEBマーケティング」の定義も諸説あります。
「社長のためのWEB道場」では、あまり難しく考えずに、「WEBマーケティング」を、「企業の成長のためにWEBを活用すること」と定義したいと思います。
「WEBマーケティング」と言われるとイメージが沸きにくかった方も、「企業の成長のためにWEBを活用すること」と言われると、「なーんだ、なんとなくイメージできるぞ」と思うと思います。
では実際に、どのようにしてWEBサイトを活用したマーケティングをしていくか、ということですが、将来的に「WEBサイトを目的別に分ける」というイメージを持っておくと良いかと思います。
「社長のためのWEB道場(考えかた編)」>「どのようにWEBサイトを活用すればいいのか?(1)」で、「ECサイト」「広報サイト」「ブランドサイト」「ポータルサイト」「コーポレートサイト」など、WEBサイトの種類は目的別にいくつかあることをご説明しました。
目的が違えば、そのサイトで展開するマーケティングは異なってきます。
ですから、すべて一緒に考えずに、「将来的には分けていく」というイメージを持っておくと良いですし、最初の段階から分割して考えられる場合は、サイトを分割してしまった方が今後の展開がやりやすいこともあります。
もちろんどんな企業も、全ての種類のサイトが必要な訳ではありません。
自社のビジネスモデル(何を/誰に/いくらで売るのか)をじっくり考えながら、どのような種類のサイトが必要か・・・ということを、専門家、つまりWEBサイトのコンサルタントや制作会社といっしょに考えていってください。
先ほど、将来的に「WEBサイトを目的別に分ける」というイメージを持っておくと良い、とご説明をしました。
初めてWEBサイトを作る企業や、これまでWEBサイトはあったもののうまく活用していない企業にとっては、目的を分けたWEBサイトを何種類も同時に作っても、上手く運営しきれないことがあります。
WEBサイトでのマーケティング、と言っても、何か特別難しいことをするわけではありませんが、やはり慣れないことや初めてのことが多くなりますので、いちいち時間がかかってしまうことがあります。
ですので、担当者が熟練している場合以外は、同時に複数のWEBサイトをスタートさせる・・・というのは難しいかもしれません。
そういった場合は、欲張らずに、まずは一つのサイトのみスタートさせるのが良いと思います。
その場合は、コーポレートサイトからスタートするのが適切と言えるでしょう。
理由は、コーポレートサイトには、企業のあらゆる情報が入るはずですから、「EC的な要素」「広報的な要素」「ブランディング的な要素」・・・など、必要な要素をコーポレートサイトに入れておけるからです。
そしてコーポレートサイトをスタートさせ運営するうちに、それぞれの要素の情報が多くなってきたとき、いずれ専用サイトとして独立させていけばいいのです。
例えば、ネジのメーカーがWEBサイトを作ることを考えてみましょう。
その企業は、WEBサイトを使ってマーケティングすることは初めてです。
こういうときにお勧めなのは、やはり最初はコーポレートサイトからスタートすることです。
そしてコーポレートサイトにも、「ネジを小ロットから販売できます」や「個人の方もぜひお問合せください」などといったページを付けておき、興味がある人から問合せを受けられるようにしておきます。
こうすることにより「ECサイト」とまではいかなくても「EC的な要素」をサイトに備えることができます。そして運営に慣れてきたころ、販売に関係する部分のみ抜き出して別サイト(ECサイト)として独立させればスムーズに運営ができます。
このように、慣れないうちは、コーポレートサイトの中に、他の要素を組み込んだ状態でスタートさせ、いずれ独立させていく・・・といった感覚を持っておくとよいでしょう。
WEBサイトを活用してマーケティングをするといっても、具体的にどのようなことをするのか、ということについて、コーポレートサイトを例にとって考えて見ましょう。
一般的に、コーポレートサイトの場合は、「販売する」ということよりも、「見込み客と信頼関係を作っていく」ということを目的にしたほうが運営しやすいといえます。
それはなぜかと言うと、販売することを目的にすると、とてもハードルが高くなるからです。
それよりも、信頼関係を作ることを目的にし、その目的をクリアーしたときに結果的に販売が伸びる・・・という状態を作るほうが、楽に運営することができます。少し遠回りに見えるかもしれませんが、確実に成果が期待できます。
さて、具体的に「何をどのようにするか」について、順を追ってご説明しましょう。
自社サイトには、多くの見込み客が訪問します。
その見込み客は多くの場合、検索サイトである特定のキーワードを入れて検索していますから、自社サイト以外に、ライバル企業のサイトも訪問しているはずです。
そのいくつかの企業の中で自社のことを選択してもらおうと思えば、「強く販売しようとする」のではなく「見込み客に有益な情報をライバル企業より多く提供する」ことです。
見込み客にメリットのある情報を多く提供し信頼を得る、これがマーケティングのスタートです。
そして次にすることは、「どうすれば見込み客に自社のことを覚えておいてもらえるか」「どうすれば、再び自社サイトに来てもらえるか」という仕組みを作ることです。
「見込み客に有益な情報を提供しているのだから、何もしなくても、また来てくれるのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、そうとは限りません。
インターネットで検索するとき、「どの検索サイトで、どの検索キーワードで検索し、どのリンクをたどってきたか」ということを覚えていない人も大勢いるのです。
つまり一度来てくれた見込み客が、また次に検索したときにも自社サイトに訪れることができるか、というとそうでもないのです。
そこで必要なのは「仕組みづくり」です。
具体的に言うと一例でうが、WEBサイト上で、見込み客のメールアドレスを収集できるようにしておきます。
「より詳しく知りたい人には、メールで詳細資料を差し上げます」や、
「役に立つ情報を毎週1度メールマガジンでお届けします」というように、
見込み客に役立つ情報を提供することを約束し、メールアドレスを登録してもらうのです。
こうして収集したメールアドレスをリスト化しておきます。
そして定期的に、見込み客に役立つ情報をメールマガジンなどで提供することにより、見込み客との信頼関係を少しずつ構築していく・・・そんな感覚を持つと良いでしょう。
ここで間違ってはいけないのは、「リスト」とは、「見込み客リスト」であり、「誰でもいいからリストの数を増やせばいい」というものではありません。
自社の商品やサービスに興味のない人に情報を送り続けても、相手にとっては迷惑なだけですから、リストを集める工夫をするときには、必ず「自社の見込み客のリストを集める」ということに注意してください。
数が多いことが良いのではなく、適切な人(見込み客、つまり自社が提供する情報を喜んで受け取り積極的に読んでくれる人)に適切な情報を届けられる仕組みをつくる、ということが必要なのです。
WEBマーケティングの第一ステップは、上述したように、見込み客をリスト化し、相手にとって有益な情報を提供し続け、より良い関係を構築する仕組みを作る、ということです。
そして次のステップは、試行錯誤をしながら、ボリューム(見込み客リストの数)を上げていく、ということです。
そのために必要なことは、「数値を解析する」ということです。
つまり、「アクセス解析をする」ということです。
WEBサイトの特徴として、訪問者の様々なデータが取れる、ということがあります。
アクセス解析というソフトを使えば、概ね次のようなデータが取れます。
などなどです。
ソフトによって、どこまで正確に、どこまで詳細に見れるかは差がありますが、今ではフリーのソフトでも、かなり詳しい数値の解析ができます。
これらの数値を詳細に見ることに慣れると、見込み客リストを増やすためにどのような対策を取ればいいか、具体的に分かるようになってきます。
短絡的に考えると、サイト訪問者数を増やせば結果的に見込み客リストが増えるように思えますが、一概にそうとも言い切れません。
サイト内の誘導(窓口となるページから、メールアドレスを登録するページへの誘導)を改良するだけでも、大幅に見込み客リストが増えることがあります。
サイトの運営を経営と考えたとき、サイト訪問者数を増やす努力をするのにかかる労力や投資より、サイトに訪問した見込み客をより高い確率でリスト化する努力をするのに投資する方が、断然費用対効果は高くなります。
ですので、より効率的な投資をしながら、見込み客を増やしていくために試行錯誤を繰り返す・・・
これがWEBサイトを活用したマーケティングなのです。
これには終りがありません。サイトを運営する限り継続的に試行錯誤をしていくのです。
こういったマーケティング的努力を繰り返すうちに、自然と成果(問合せ数や販売数)が出てきます。
最初は数値を目標とせず、適切なプロセスを目標としたほうが運営はしやすいでしょう。
ある程度運営に慣れてきたら、「このような投資をすればどのくらい成果があがる」という経験が身についてくるので、そうなってから、数値を目標にすれば良いでしょう。
先ほど「目標」について少し触れましたが、この「目標」についてもう少し詳しくお話します。
「目標」の指針としては、主に次のような要素があげられます。
これらの数値は、相関関係にあります。
つまり、
というイメージです。
ここで大切なのは、5の数値だけが1に影響するのではなく、
「2→1」「3→2」「4→3」「5→4」の間に「ロス」がある可能性がある、ということです。
そして投資を抑えつつプロセスを見直すなら、数字が低い順、つまり「2→1」から見直していくほうが成果は上がりやすいと言えるでしょう。
「2→1」の確率が低い場合は、商品提案にもっと工夫ができないか、を見直す必要がありますし、
「3→2」の確率が低い場合は、問合せがあったときの対応方法(コミュニケーション)を見直す必要があります。
「4→3」の確率が低い場合は、商品ページの内容や、問合せページへの誘導を見直す必要がありますし、
「5→4」の確率が低い場合は、窓口となるページ(多くのユーザーが最初に見るページ)のレイアウトを見直す必要があります。
「5」の絶対量が少ない場合は、投資して集客を図る必要があります。
一般的に、5.つまりアクセスを増やすための努力にはかなりの投資が必要になってきますので、まずはその他のプロセスの見直しをします。
その他のプロセスが適切に機能したうえでアクセスへの投資をすると、その投資は成果につながりますが、他のプロセスにロスが多いままアクセスに投資をするととてももったいない投資になってしまいます。
ですから経営者としては、「アクセス」だけにこだわるのではなく、「プロセスにロスがないか」ということを、アクセス解析の数値を見ながらチェックしていく、という意識が必要です。
半年ほど運営すると、各プロセスの数値を取ることができますし、「目標」も適切な範囲に設定することができます。
その上で、対策を考えると良いでしょう。
この続きは「社長のためのWEB道場(制作依頼編):WEBサイトの企画を失敗しないために」をご覧ください>>
